ZIPANG-4 TOKIO 2020「アーバンファーミング」とは⁉「食」と「農」を通じた新たな街づくり~あの神戸にて~

都会の中心で農業をする「アーバンファーミング」をテーマにした「FARM to FORK 2020」(主催:神戸市、食都神戸運営共同事業体)が、10月30日(金)から11月1日(日)までの3日間、神戸市中央区にある東遊園地で開催されます。


日本総研 創発戦略センターシニアスペシャリスト・井上岳一氏などのゲストを招いたトークライブや、神戸市内の農家インタビューをまとめたドキュメンタリー映像の発表、映画上映会などが行われます。また10月を「アーバンファーミングを考える月間」とし、ウェブアプリの開設や、市内のアーバンファーミングツアー、海外のアーバンファーマーの動画配信なども実施されます。


■開催概要

【日程】2020年10月30日(金)前夜祭、31日(土)、11月1日(日)

【会場】東遊園地 芝生広場(神戸市中央区加納町6-4-1)

【主な内容】

1.「アーバンファーミング」をテーマにゲストを招いたトークライブ 

2.「アーバンファーミングドキュメンタリー動画」お披露目 

3.芝生の上の映画上映会「いただきます2~ここは、発酵の楽園~」

4.当日自由参加型の茅葺(かやぶき)を使ったワークショップ

5.地産の食が大集合! FARMERS MARKET&NIGHT MARKET同時開催

6.イベントの様子をインスタグラムでライブ配信

【参加料】無料



神戸の中心地で屋上農園!
まちの課題解決にもつながる「アーバンファーミング」

「Sky Cultivation」(中央区南京町)

南京町(中華街)のビルの屋上に自作されたプライベート農園。ビル入居者がプランターで野菜を育てています。


「アーバンファーミング」とは、都市の中心地で農業を行うことをいいます。
都市のビルの屋上やベランダ、空き地などを利用したアーバンファーミングは今、世界中で注目を集めています。神戸でもここ数年、アーバンファーミングが少しずつ浸透してきました。


例えば、ビルの屋上にある農園や、商店街の中にある空き区画を使った畑などのほか、2021年3月には、中心地にある公園の中で畑をつくる計画も進んでいます。


市民の農業への関心を高めるために始まった取り組みですが、生産者が料理人に農業を教えたり、定住外国人と日本人が交流したりと、市民同士のコミュニティづくりにもつながっています。


さらに、神戸で問題になっている「空き地・空き家」の有効活用や、流通コストの削減、新規就農者の育成など、結果的にまちの課題の解決につながることも期待されています。

「KITANO FARM」(中央区北野町)

異人館が立ち並ぶ住宅街の路地裏にある空き地を利用した畑。地域の料理人が、北区の生産者から農業を学ぶ場所として使われています。


■主催者の想い

神戸をより本質的で美しい、食と暮らしが豊かな都市へ

神戸は都会のイメージがありますが、実は農業も盛んです。しかし、都市部の市民にはそのことがほとんど知られていなかったため、2015年から中心地にある公園で、生産者と市民が交流できる「ファーマーズマーケット」を始めました。5年間、毎週続けることで、農村と都市の“心の距離”が近くなったと感じています。


今年はこれまでの集大成として、自治体と市民が協力してアーバンファーミングに力を入れています。官民が一体となってアーバンファーミングに取り組むのは、全国的に珍しいです。


神戸の様々な場所で農作物を育て、人々の日常の中に「農」を散りばめることで、食の根本への意識が高まればと考えています。また畑から食卓までがひとや野菜によって神戸らしく繋がることで“健やかな都市”となり、それが移住者や観光客の増加にも繋がることを目指しています。

 (一般社団法人 KOBE FARMERS MARKET 代表理事 小泉寛明さん)


都会と農漁業地域、両面を持つ神戸

神戸は、日本の中心部に位置し、田園地域と瀬戸内海に囲まれた農漁業地域であるとともに、港町として交易を中心に栄えてきた経緯から、洋菓子・パン・洋食・中華など、国際色豊かで多様な食文化が醸成されています。


この神戸のポテンシャルを生かし、神戸市が新しい食文化の発信地として、食で賑わい、世界中から注目される街になることを目指し、 2015年から、食を軸とした新たな都市戦略「食都神戸」構想を掲げ、世界に誇る食文化の都の構築を進めています。


 【神戸のこれまでの具体的な取り組み例】


「ファーマーズマーケット」と「ファームスタンド」
2015年から始まった、毎週土曜の朝に東遊園地で開催している朝市。地元生産者が出店し、市民が買い物客として訪れることで、生産者と市民の交流が生まれました。マーケットのリアルショップ「ファームスタンド」は毎日営業しています。



「ファームビジット(農漁業体験)」

都市部と農漁業地域が近い特性を生かして、市民が農業や漁業体験を行います。



「マイクロファーマーズスクール」  地元の農家を講師に迎えた、主に、農業と農業以外の仕事の両立を目指す人向けのスクール。2020年9月に始まり、1年間かけて有機栽培について学びます。 


■「アーバンファーミングを考える月間」で行われる取り組み

2020年度は、「食都神戸」構想の節目の年です。
10月を「アーバンファーミングを考える月間」とし、アーバンファーミングを実践する市内・海外の取り組みを紹介する動画や、ウェブアプリの開設、市内のアーバンファーマーを訪問するツアーが実施されます。


1.アーバンファーミングウェブアプリの開設(10月中旬) 

アーバンファーミングを実践している方の取材記事やコラム、農家や漁師などの生産者、食ビジネスに携わっている事業者、神戸で暮らしている方々、それぞれの視点から都市の中で農に触れ合い、新たな営みを見出すきっかけをつくるウェブアプリが10月中旬に開設予定です。本格開設までは、ティザーサイトとしてイベント情報などが発信されます。


 2.アーバンファーミングツアー(10月中旬) 

都市部で農園を開設しようとしているなど、これからアーバンファーミングに取り組む見込みのある方を対象に、市内のアーバンファーミング4事例をめぐるツアーが実施されます。


3.アーバンファーミングドキュメンタリー動画配信(10月初旬〜下旬) 

アーバンファーミングの動きを、市民や市内の生産者に広く知ってもらうきっかけとして、アーバンファーミングの実践事例(海外3、市内4)についてのドキュメンタリー動画が、順次配信される予定です。


・取り組み事例

アメリカ・ロサンゼルス(Ron Finley氏の取り組み)

イギリス・トッドモーデン(町をあげてのプロパガンダガーデニングの取り組み)

フランス・パリ(都市型農業デザイン企業Agripolisの取り組み)

神戸市内(中央区、兵庫区、長田区)のアーバンファーミング4事例

・配信時期 海外 10月初旬・中旬・下旬と3回に分けて配信
神戸市内 10月初旬予告編・10月30日(金)前夜祭に本編お披露目


4.食都神戸DAY「FARM to FORK 2020」開催
10月30日(金)前夜祭、31日(土)、11月1日(日) 


地産地消を通じて、農地と都市の“心の距離”を近づけるためのイベントです。
今年は「アーバンファーミング」をテーマに、各種トークライブ、映画上映、音楽、茅葺と触れ合うワークショップなどさまざまな角度から、楽しみながら「食」と「農」について学べます。

新しい生活様式が求められる今、「食」と「農」の視点で豊かな生活について考えます。


お問い合わせ

神戸市事業・イベント案内センター
電話:078-333-3372 ※年中無休 8:00-21:00 



参考

2050年における世界の食料需給見通しの公表について
(世界の超長期食料需給予測システムによる予測結果)


注1:純輸出入量は生産量と需要量の差により算出しており、純輸出入量がプラスの時は輸出、マイナスの時は輸入となる。

2:色つきの国は、本見通しの対象国である。そのうち、緑色は2050年において輸出超過となる地域の国であり、橙色は輸入超過となる地域の国である。

※世界地図の画像上でクリックすると拡大表示できます。


農林水産省は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC) の第5次評価報告書(平成26年公表)を踏まえ、民間事業者に委託し、学識経験者の助言を得て、超長期食料需給予測システムによる「2050年における世界の食料需給見通し」を実施し、その結果を取りまとめました。


1.需給見通し実施の目的

国際的な食料需給は、低所得国の経済発展、人口増加に伴う需要量の増大、地球規模の気候変動の影響等を背景として、中長期的にはひっ迫する懸念があります。多くの農産物を輸入する我が国として将来の世界の食料需給動向を見通すことは、長期的な食料安全保障政策の方向性を検討するための重要な基礎となります。


このため、農林水産省では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC) の第5次評価報告書(平成26年公表)を踏まえ、民間事業者に委託し、学識経験者の助言を得て、超長期食料需給予測システムによる「2050年における世界の食料需給見通し」を実施しました。


本見通しは、今後、想定される世界の気候変動の影響、人口増加、経済成長などの一定のシナリオに基づき、予測期間中、対象国・地域において基準年次(2010年時点)の政策や生産性の向上、技術進歩が継続することを前提として予見される将来の食料需給の一つの方向性を示すものです。


なお、本見通しでは、気候変動の前提として2010年から2050年にかけて世界の平均気温が2℃程度上昇するシナリオを採用しています。


2.需給見通しの概要

(1) 世界全体

人口増加と経済発展により2050年の世界の食料需要量は2010年比1.7倍となります。特に、畜産物と低所得国の伸びが大きくなる見通しです。


(2) 品目別

【小麦】 

高所得国では、生産量が増加する一方、経済発展の鈍化により需要量の増加は少ないことから、純輸出量が増加する見通しです。

低所得国では、生産量が増加する一方、人口増や経済発展により需要量が生産量の伸びを超えて増加することから、純輸入量が増加する見通しです。


【とうもろこし】

中所得国では、アジアにおいて畜産需要の増大による飼料用需要量が大幅に増加するものの、中南米を中心に生産量の伸びが飼料用需要の伸びを上回ることから、 2050年には中所得国全体として輸出超過に転じる見通しです。

低所得国では、生産量が増加するものの、経済発展による需要量の伸びを上回ることができず、純輸入量が増加する見通しです。


(3) 地域別

我が国の主要農作物の輸入先である北米、中南米、オセアニア等では、主要農作物の生産量及び輸出量が更に増加し、世界の食料供給基地としての地位を高める見通しです。

アフリカ、中東では、経済発展に伴う農業投資の増大により主要作物の生産量は増加しますが、人口増加等による需要量の増加を上回ることができず、輸入量が大幅に増加する見通しです。 

アジアでは、米の生産量、輸出量は増加しますが、食生活の多様化等に伴い小麦、大豆の需要量が増大し輸入量が増加する見通しです。


(4) 我が国の対応

多くの農産物を輸入する我が国としては、国内生産の増大を図りつつ、日頃から世界の農作物の需給状況や見通し等の情報を幅広く収集する必要があります。

また、アフリカなど食料輸入の増加が見通される開発途上の国々に対して、生産性向上に向けた技術支援を継続的に行い、世界の食料安全保障に貢献することが重要となります。



編集後記

たまたま、こんな新鮮なトピックスを眼にすると、いよいよポストコロナ対策か…?
流石、神戸市は手廻しいいなぁとか思っちゃいましたが、この事業は既にコロナ禍以前から始まっていたんですね〜


前述の参考資料として挙げた農林水産省の、気候変動に関する政府間パネル(IPCC) の第5次評価報告書(平成26年公表)を踏まえた、「2050年における世界の食料需給見通し」が基礎にあるようです。 


要するに、世界的視野で人類最低限の生存条件として飢えから身を守ること、つまり、食料供給期限の目標設定を2050年に置いてるんですね。日本人の平均寿命が伸びていると言ったって小生なんか、端から相手にされてないナ…(笑)
2050年まで、まだあと30年もあるんですよ。


だが、その前に天変地異や戦争でも起こったらどうなるんだろう?
現にその目指す2050年には 地球の温度は2℃も上昇することになっているんですから…


とすれば、この夏だって既に酷暑を経験しているし、この儘行くと、日本は30年もすれば完全に熱帯国入り間違いなし!勿論氷山は溶けて、日本の海岸線の様相はどんな変化が起きるのであろうか?


いま、既にフィジーやソロモン諸島、東南アジアでも水面下に沈んでしまいそうな島々のニュースがあったし…嗚呼〜


いや、このパンデミックとは残された人類は未来を託すために選ばれた者たち…とする予言を幾度か聴いてきました。人間は歴史を通じて何度か試されているんだとか…夫々が自らの努力において、為すべきことを為す…その役割を自らが発見し、責任を果たす…こんな事も耳にした記憶があります。 


そうだ!! 私達も歴史の僅かな鎖の一欠片の輪なんだ
兎に角、明日も一生懸命生きてみよう ♬  



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(敬称略)

農林水産省 〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2-1 電話:03-3502-8111(代表)



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。

ZIPANG-4 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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