はじめに 記事をお届けするに当たり、昨夏、関東・東北地域を直撃した、強烈な台風19号と、続く21号の記録的な豪雨で、千葉や栃木、福島など5県の34河川で浸水被害や土砂災害により亡くなられた方々を始め、多岐に亘って被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。また、このたび我が国の世界遺産である沖縄のシンボル首里城の正殿等主要部分の全焼被害が発生。やりきれぬ国民的ショックも癒えぬ中、重ねて2019年12月4日、アフガニスタン東部で長年医療と共に当地に用水路を完成させた国民的英雄、中村哲医師の暗殺事件が続きました。余りにも大き過ぎる一連の悲報に暮れた昨今です。今私達は世界平和の為に何が出来るか…?中村氏が遺した後姿から一人ひとりが何かを学び取り、その実践こそが目指した真の世界樹に繋がるものと思います。謹んで哀悼の意を捧げつつ。合掌
徳川家康公銅像
『荵苳酒(にんどうしゅ)』は尾張最古の銘酒で、創業は慶長2年(1597)です。犬山城主が将軍家に献上しており、徳川家康も好んで飲んだと伝わっております。
和泉屋「小島醸造」千本格子に歴史と伝統が刻まれている
累代家伝の秘法で製造されている和泉屋 小島醸造の『荵苳酒(にんどうしゅ)』。
絶対に燗を行う必要はなく「ウィスキー」に甘味を加えた様でしかも香りが良く、口当たりも非常に結構で又酔心地も格別であります。
そして一滴の混合物もなく、これも本酒の最も誇りとするところなのです。
数年経過しても腐敗することはなく、飲酒された方々からむしろ「時日を経過するに従って益々味を増す」との好評を得ているのが、この『荵苳酒』です。
さらに、店主曰く「常に飲用すれば滋養が非常に豊富で体温の調整を計り風邪をひかず胃腸は健やかになり勿論不老長寿の銘酒であることは古来幾多の文献により明らか」とのことです。
飲用の方法は、冷たいのをこのままお召し上がり下さい。
夏期にはタンサン水又はサイダー等にて割りハイボールにして、又冬には熱湯で割ってお召し上がりになれば微温となり御婦人用に適しています。
不老長寿の銘酒『荵苳酒』
『荵苳酒』の歴史と伝統
何と!なんと、その伝統を守ること、今を距ること約四百余年前、時は慶長二年、この『荵苳酒』尾張最古の銘酒なのであります。
二代目小島弥次左エ門創業に依り当代で十四代目となり連綿たる歴史を有しているのです。
元和五年沢菴禅師が犬山に御出の折次の言葉を詠まれました。
本年忍冬とかけるを後の人草甲を加へたりつる 葉かれずして冬を忍ぶ故なり
梅が枝も寒若を経て春にあふためし十年にあらずめでたきものは忍冬酒なり
そこもとにても、めしあげられ、よろしきことに給ひ置きて幾度も盃をあげ申すべきにて候
上の書は今でも尚、小島家に保存されております。
犬山藩主成瀬子爵家所蔵の正徳合帳「献上帳」を見ますと徳川五代将軍綱吉公の代に
「宝永ニ酉年十二月廿四日、稲葉丹後守様へ境沢嘉兵衛罷越し寒中御機嫌御伺いの為の忍冬酒献上仕り候」又「各大名へ寒中御見舞として忍冬酒献上仕り候」
という記事が詳細に掲載されております。
和泉屋 小島酒造 地図
犬山の見どころ
国宝 犬山城
国宝 犬山城 天守閣
犬山城は木曽川南岸標高約85メートルの崖の上にそびえ、天守は全国の現存するもののなかで最も古いとされています。地形的にみると、丘陵と周囲の平地をあわせた「平山城」ですが、天守の背後の木曽川が自然の要害となっているのが見て取れます。
犬山城は天文初め頃、織田与次郎信康によって創建されたとされていますが、以後、とくに木曽川を押さえる、軍事上・経済上・交通上の重要な拠点として重きをなしてきました。
天守の高さ
約24メートル(内石垣の高さ 約5メートル)
3重4階(及び地下2階:石垣中)
南面に付櫓がつく
1階:上段の間・武者隠しの間・納戸の間 城主の居間とされ、床が高く畳が敷き詰められ、床・違い棚が設けられた書院造りの間です。
これは、江戸時代(文化年間)の改造と考えられています。その北は、万一を警護する武士の詰所となっており、東は、納戸の間が配されています。それらをとりまいて武者走りの板の間があります。
2階:武具の間
中央が武具の間で、西北東の三方に武具棚が備えられています。
3階:破風の間
唐破風は、元和~貞享の七十余年の間に、成瀬氏により増築されたといわれます。南北に唐破風、東西に千鳥羽破風が設けられています。
4階:高欄の間
回廊は、成瀬氏による増築とされ、高欄と廻縁がまわる望楼となっています。
犬山祭
犬山祭出陣式
針綱神社の鳥居前にて
山車揃い 夜は提灯でライトアップ
犬山祭は、犬山城の麓に鎮座する針綱神社の祭礼として毎年4月に行われています。
祭りの起源は、1635年まで遡り、当初は、下本町が馬の塔を、魚屋町が茶摘みの練り物を出していましたが、1641年には早くも下本町が車山(犬山では「車山」と書いて「やま」と呼んでいます)に変えて人形からくりを奉納するようになり、江戸中期までには今の犬山祭の原型がほぼできあがっていたものと思われます.。
犬山城築城後、町家中心の城下町であったが、江戸期、成瀬氏入城後は町家を取り囲むように武家屋敷が形成され、現在の町となりました。
城主と町衆の関係は良好で、各町内の町代は自治組織の長として領主より若干の扶持を拝領し、祭礼時には帯刀も許されたのでした。
各町内は、祭礼の費用を税の名目で徴収していました。
町衆組織が祭を運営してきた歴史が、現在も町衆の心意気として受け継がれており、 全部で13両の車山とと3つの練り物が、それぞれが町内単位で管理・運営されています。
有楽苑
国宝茶室「如庵」
国宝茶室「如庵」外
国宝茶室「如庵」内
静寂のなか手水の水音に驚いた桜の花が散り始めたようです・・・
信長の実弟である有楽齋の遺構で「国宝三名席」のひとつ。
普段から内部をご覧いただける唯一の国宝茶室で古暦を腰貼りにした暦貼り、竹を詰め打ちにした有楽窓、躙り口など随所に独創的な工夫が凝らされています。
元庵
有楽齋が大阪・天満に構えた茶室を古図に基づいて復元。亭主が上座につく、亭主床と呼ばれる床構えになっています。
弘庵
苑内で四季折々催される茶会のために新築された茶席。つくばいは風雅な音色を奏でる水琴窟。
旧正伝院書院
如庵に隣接して建てられた有楽齋の隠居所で内部には長谷川等伯や狩野山雪などの襖絵が残っています。(普段は非公開)
有楽苑内の楽しみ方-呈茶-
重要文化財である旧正伝院書院でいただく呈茶。犬山焼の茶器で、有楽苑でしか取扱のない有楽風という和菓子に舌鼓を打ち、のんびりと美しい庭園の風情を楽しめます。
木曽川うかい
総がらみ
西暦636年に中国で執筆された隋代を扱った歴史書「随書」に鵜飼のことが書かれています。
日本の鵜飼は一か所を除きウミウですが、中国ではカワウを使います。
ヨーロッパにおいては16~17世紀にかけて鵜飼はスポーツとして行われていました。
竿で魚を釣るように大方の人にできる漁法ではありませんが、鵜飼は一部の人たちによって伝統漁法として現代まで受け継がれてきました、それだけに鵜飼は、日本の伝統として後世に伝えていくべき大変貴重な漁法であると思います。
鵜飼は、美濃国では702年(大宝2年)の各務郡中里の戸籍「鵜養部目都良売(うかいべめづらめ)」の記述が最も古い資料です。この資料から木曽川うかいの起源は、今より1300年前と考えられています。
犬山では、今から340余年前に犬山城3代目城主成瀬正親公が御料鵜飼として始められ鵜匠を保護したと言われています。昔は漁として行っていたため、満月・水の濁ったときは鵜飼をとりやめていましたが、明治42年頃より観光を取り入れて行っているため、増水・台風時以外のときは行われています。
ライトアップされた国宝犬山城を背景に、1300年もの伝統を誇る、幻想的な歴史絵巻が目の前でくり広げられます。
屋形船に乗り匠の技を間近で見学できます
木曽川うかいをまだ体験されたことのない方は、是非一度1300年伝統の、鵜匠の巧みな手縄さばきと犬山の自然景観をご堪能ください。
鎹八咫烏記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使
協力(順不同・敬称略)
犬山市観光協会 〒484-0086 愛知県犬山市松本町4-21TEL:0568-61-2825
和泉屋 小島醸造
〒484-0083 愛知県犬山市東古券 633
TEL(0568)61-0165
一般社団法人 岡崎市観光協会
〒444-0045 愛知県岡崎市康生通東2丁目47番地 TEL 0564-64-1637
国宝犬山城 愛知県犬山市犬山北古券65-2 TEL.0568-61-1711
犬山市文化史料館 愛知県犬山市犬山北古券8 TEL:0568-62-4802
木曽川観光株式会社 〒484-0081 愛知県犬山市犬山北白山平2番地先 TEL.0568-61-2727
一般社団法人 愛知県観光協会
〒450-0002 名古屋市中村区名駅4-4-38 愛知県産業労働センター1階 TEL 052-581-5788
文化庁 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
日が昇る前、早々に読者のご意見が届いておりますのでご紹介いたします。
『読者の声』
徳川家康公愛飲の酒『荵苳酒』ですか・・・飲んでみたいですね~
『読者の声』
犬山はインテリア・建築の仲間と行った「明治村」しか知りませんでいたが、こんなにも色々見どころがあるなんて⁉昔の城下町もそのまま残っているのでしょうか?犬山祭の桜の季節に行きたいですね…
『読者の声』
白川郷に雪が降ってきました~雪の中に佇む合掌造りの家々の撮影をしたくて来たのに雪がなくてガッカリしてたら、日ごろの行いが良い所為か?恵みの雪です。この雪で、我が村の雪まつりも出来るかな~帰りは荵苳酒or忍冬酒?買って家康公になったつもりで村の衆とワイワイやりながら一杯やります。きっと良いお土産になりそうな予感がします・・・
『読者の声』
犬山はよく行きますが、銘酒『荵苳酒』は知りませんでした。早速、入手します。 毎日の投稿、感心します。多大なご苦労とお察しします。 くれぐれも、お身体大切に、ご自愛ください。
『読者の声』
『荵苳酒』につきまして、私も初めてお聞きいたしました。(歴史は長いですが愛知県内ではスタンダードな商品か気になりますね。) 滋養強壮に良いお酒とのことで、沖縄のハブ酒に似たような種類なのかなと思ったりしております。
※ちなみに私の聞く限り、地元の人はハブ酒を嗜みません(笑)
私もどこかのタイミングで犬山市を訪れる時は是非とも買って帰りたいと思います。
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