ZIPANG-4 TOKIO 2020 国連生物多様性の10年記念シンポジウム 「いしかわ・かなざわから発信する生物多様性10年のあゆみ」 〜 持続可能な次の10年に向けて 〜

白山の野生猿

ブナオ山観察舎
自然の中に生きる野生動物を観察できる、国内唯一の施設です。 観察舎対岸のブナオ山に生きるニホンザル、ニホンカモシカ、イヌワシ、ツキノワグマなどを、指導員の説明のもと、望遠鏡で観察します。 山の木の葉が落ちて観察しやすくなる秋から春に開館。

雪の中をたくましく生きる動物たちの姿や、斜面を滑り落ちる雪崩など、大自然のドラマを間近に見ることができ、大人も子供も目が釘付けに!


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ー新型コロナ菌肺炎のパンデミックに寄せてー

昨年、我国は皇室の御代替わりで年号も改まり、昨秋の奥ゆかしき即位式には深い歴史の重みに国民は改めて誇りをもち、2020オリンピック主催国日本は明るい兆しを求めて令和2年を迎えたばかりでした。その余韻も覚めやらぬ1月半ば、世相はいきなり急転直下…

目下、全世界が新型コロナ肺炎パンデミックに巻き込まれております。未だ対処方法も終息期も見出だせない状況下、各国で拡散し猛威を奮っております。

今、私達に出来ることはただ一つ。それはこの目に見えない新型コロナ菌に出逢わない事だそうです。その方法とは… "三密 " つまり密集、密閉、密接 を避ける事ですね。

当面は一人一人がその "三密 " を守りましょう。皆が心を合わせれば、コロナ菌は行き場を見失うのです。

どうか、世界各国が足並みを揃え、協力しあって一日も早く平和な日々が訪れますように。

編集局より

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生物多様性とは

生物多様性とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。生物多様性条約では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとしています。


加賀 日用苔の里

能登 波の花

加賀 片野の鴨池
片野鴨池の池端ではかつて田んぼが作られ、秋になると早々に稲刈りを済ませ、池の水門を閉じて田んぼを水浸しにして渡り鳥を歓迎して守ってきました。

渡り鳥がした糞は、春に水を抜いて田んぼに戻した時の肥料になり、美味しいお米が取れ、水鳥と田んぼの「いい関係」が保たれてきました。

こうした「いい関係」は坂網猟師と鴨の間にもみられ、坂網猟師たちは鴨池周辺で環境保全の活動を行っています。

猟師たちは猟のない季節も鴨池にやってきて周囲の湿地を覆い尽くすヨシやマコモを刈り取ったり、松枯れなどで池の周囲の樹木が枯れれば植林したりします。

平成 5(1993)年6月10日 ラムサール条約登録湿地に登録。


日時 / Date : 2020/5/16
場所 / Place : オンライン(ご登録が必要です) 


2010年に愛知県で開催された生物多様性第10回締約国会合では、生物多様性を守 っていくための20のターゲットからなる愛知目標※が採択されました。そして2011〜2020年を「国連生物多様性の10年(United Nations Decade on Biodiversity)」と定めて、国際社会や地域社会が協力し、この愛知目標の達成を目指してきました。


貴重な都市部の干潟・名古屋「藤前干潟(ふじまえひがた)」
藤前干潟は、伊勢湾に流れ込む庄内川、新川、日光川の河口に広がる砂・泥から成る干潟を含む区域で、さらに、庄内川河口干潟、新川河口干潟、そして藤前地先干潟の3つの干潟に分けられます。

これら3つの干潟を含む323ヘクタールの区域が2002年11月18日に「藤前干潟」としてラムサール条約に登録されました。この藤前干潟は、名古屋市の南西に位置し、大都市部としては貴重な自然を残している場所となっています。

干潟の生き物
干潟の砂や泥には、川から運ばれてきた栄養分が多く含まれており、これらを餌にするカニ、カイ、ゴカイなどの生き物が住んでいます。干潟にやってくる渡り鳥などはこれらの生き物を餌にしているのです。


※愛知目標

戦略計画2011-2020と愛知目標
戦略計画2011-2020は、生物多様性条約の3つの目的、(1)生物多様性の保全、(2)生物多様性の構成要素の持続可能な利用、(3)遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分、を達成するため、COP10で採択された2011~2020年の新たな世界目標です。

2002年のCOP6(オランダ・ハーグ)で採択された「締約国は2010年までに、地球、地域、国レベルで、貧困緩和と地球上すべての生物の便益のために、生物多様性の現在の損失速度を顕著に減少させる」という「戦略計画」(2010年目標)が達成することができなかったため、COP10では2010年以降の世界目標となる新戦略計画(愛知目標)として、各国に積極的な行動を促す「明確」で「わかりやすい」世界目標の策定が目指されました。

愛知目標は、愛知県名古屋市で開催されたのにちなんで「愛知目標」(ポスト2010年目標(2011-2020年))と呼ばれています。

白山「剣ヶ峰とナナカマド」お花松原にて

白山は、富士山、立山とともに日本三名山の一つに数えられています。
山頂部は、御前峰(2,702m)、大汝峰(2,684m)、剣ヶ峰(2,677m)で構成され、古くから「しらやま」や「越のしらね」の名で和歌にも詠まれました。

養老元年(717年)、越前の僧・泰澄がはじめて白山に登り修行したのが信仰登拝の始まりとされており、御前峰山頂には白山奥宮があります。

山頂周辺には高山植物が咲き競い、山腹一帯にはブナなどの原生林が広がります。 白山登山は、この素晴らしい自然を存分に味わえます。



国連大学 サステイナビリティ高等研究所 いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニットは、石川、金沢のパートナーと共に地域の取り組みと国際社会をつなぎながら愛知目標の達成に向け生物多様性の主流化を推進し実現してきました。

2020年はこの10年の節目の年であり、国際生物多様性の日である5月22日を記念し、国連生物多様性の10年のキックオフシンポジウムが開催された石川の10年の活動を総括し、次の10年に向け、生物多様性とどのように向き合い持続可能な地域を作っていくか を考えます。

なお、このイベントは国連生物多様性の10年日本委員会「せいかリレーイベント」として開催します。


★こちらのイベントはオンライン開催となります★

参加をご希望の方は、シンポジウム当日、令和2年5月16日(土)13時までに事前の参加登録をお願いします。こちらよりご登録ください。

https://zoom.us/webinar/register/WN_hOF6K2toQ8q7RUQfIxGBZQ


登録後、当日アクセスしていただくとイベントに参加できるURL付きの招待メールが届きます。

メールが届かない場合などは unu-iasouik@unu.edu にご連絡ください。


主催: 国連大学 サステイナビリティ高等研究所 いしかわ・かなざわオペレーティン グ・ユニット(以下、国連大学 IAS OUIK) 

共催: 環境省、石川県、金沢市、石川県立自然史資料館

後援: 国連生物多様性の10年日本委員会(予定)、北國新聞社、北陸中日新聞

協力: 地球環境パートナーシッププラザ(GEOC) 


■プログラム

13:30 開会

13:35 開会のご挨拶

環境省、石川県、金沢市

13:45 基調講演「 生物多様性の10年—これまでの10年これからの10年—」

武内和彦(公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)理事長)

14:15-14:30 地域の事例紹介 – 石川県七尾市能登島から

小山明子(国連大学 IAS OUIK 研究員) 

14:30-14:45 ビジネスセクターからこの 10 年を振り返る

藤田香(日経BP 日経ESGシニアエディター/日経ESG 経営フォーラムプロデューサー)

14:45-15:40 パネルセッション「この10年を振り返り、今後の10年について語る」

パネリスト: 藤田香(日経BP 日経ESGシニアエディター/日経ESG 経営フォーラムプロデューサー)、道家哲平(IUCN-J 事務局長)、鳥居敏男(環境省 自然環境局長) 、イヴォーン・ユー(国連大学 IAS OUIK 研究員)

モデレーター: 渡辺綱男(国連大学 IAS OUIK 所長)

15:40- 15:45 閉会のご挨拶 中村浩二(石川県立自然史資料館 館長)



【スピーカープロフィール(登壇順)】


武内 和彦


公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)理事長 国連大学上級客員教授 東京大学未来ビジョン研究センター特任教授

1951年和歌山生まれ。74年東大理卒、76年同農院修士修了、農学博士。東大アジア生物資源環境研究センター教授等を経て、97~2012年同院農学生命科学研究科教授。08~16年、国連大学副学長/上級副学長。12~19年~東大サステイナビリティ学連携研究機構長・教授/特任教授。16年~国連大学サステイナビリティ高等研究所上級客員教授。17年~地球環境戦略研究機関理事長。19年~東大未来ビジョン研究センター特任教授。中央環境審議会会長、日本学術会議副会長、Sustainability Science誌編集長等を兼務。17年、日本農学賞・読売農学賞、Otto Soemarwoto Award、19年、市村賞地球環境学術賞貢献賞を受賞。 


小山 明子


国連大学サステイナビリティ高等研究所 いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット 研究員

英国インペリアル・カレッジ・ロンドン 保全科学修士課程を修了し、環境コンサルタント会社や小笠原の自然保護員の経験を経て、フリーランスで翻訳業務などに携わる。 その後、石川県に拠点を移し、国連大学の調査研究を業務委託で支援し、金沢大学の里山里海マイスター育成プログラムの業務にも従事していた。現在はOUIKの能登の生物文化多様性や世界農業遺産(GIAHS)関連業務に研究員として携わっており、連携研究員として珠洲市の能登SDGsラボの取組も支援している。


藤田 香


日経BP 日経ESG シニアエディター&日経ESG経営フォーラムプロデューサー

富山県魚津市生まれ。東京大学理学部物理学科卒。日経BPに入社し、「日経エレクトロニクス」記者、「ナショナルジオグラフィック日本版」副編集長、「日経エコロジー」編集委員などを経て、現職。生物多様性や自然資本、持続可能な調達、ビジネスと人権、ESG投資、SDGs、地方創生などを追っている。著書に『SDGsとESG時代の生物多様性・自然資本経営』など。 環境省 SDGsステークホルダーズ会合構成員、環境省 環境産業市場規模検討会委員、環境省 地域循環共生圏の創造に向けたパートナーシップのあり方検討会委員の他、聖心女子大学非常勤講師、富山大学客員教授などを務める。


道家 哲平


国際自然保護連合(IUCN)日本委員会事務局長

1980年東京生まれ。千葉大学大学院修士課程修了・人文科学(哲学)専攻。 IUCN(国際自然保護連合)日本委員会の事務局担当として、国際的な情報収集・分析を行い、日本の生物多様性保全の底上げに取り組んでいる。2010年愛知県で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)においては、CBD市民ネットの東京事務局コーディネータとしてNGOグループの全体運営に関わった。現在は、愛知ターゲットの達成成果を、企業や団体、自治体など多分野でのネットワーク化を行いながら、地域や企業の生物多様性戦略、「にじゅうまるプロジェクト」、UNDB-Jなどの生物多様性保全事業を推進している。


鳥居 敏男


環境省 自然環境局長

京都大学農学部林学科を卒業後、1984年環境庁(当時)入庁。富士箱根伊豆、上信越高原、瀬戸内海等の国立公園管理事務所で勤務。2009年からは生物多様性地球戦略企画室長として2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議の成功に尽力。2011年からは東日本大震災後の東北地方環境事務所長を務め、その後、自然環境局自然環境計画課長、大臣官房会計課長、大臣官房審議官等を経て2019年7月から現職。


イヴォーン・ユー


イニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)事務局

国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニット(UNU-IAS OUIK)リサーチ・フェロー

シンガポール出身。農学博士(東京大学)、専門は国際水産開発学。初来日は2001年に沖縄県費留学生として琉球大学で1年間の留学。2003 年にシンガポール国立大学人文社会科学部を首席で卒業後、宮崎県、シンガポール国家交通省などの勤務を経て、 2010年に日本国費外国人留学生として東京大学公共政策大学院入学。同大学院修了後の2012年に国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の研究員として勤務し、日本や韓国の世界農業遺産の申請活動を支援するとともに、「SATOYAMAイニシアティブ」とUNU-IAS 石川金沢ユニット(OUIK)の「能登の里海ムーブメント」活動にも取り込み、里山と里海の持続可能な発展や、生態系サービスと生物多様性保全を研究。2018年に生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)のフェローとしても選ばれ、IPBESの「自然とその恵みに関する多様な価値観の方法論的評価」と題した国際的研究報告書の執筆にも関与。


渡辺 綱男


国連大学サステイナビリティ高等研究所
いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット 所長

1978年東京大学農学部を卒業し環境庁(当時)入庁。 自然環境計画課長、自然環境担当審議官を経て2011年1月より自然環境局長。2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の準備事務局長を務める。 2012年10月より自然環境研究センター上級研究員、2014年1月より現職。


連絡・問合せ先

国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット
(永井、富田、浦川)TEL:076-224-2266 E-mail: unu-iasouik@unu.edu



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(順不同・敬称略)

環境省 〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館 TEL 03-3581-3351

名古屋市役所
〒460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 電話番号:052-961-1111(代表)

加賀市観光情報センター
〒922-0423 石川県加賀市作見町ヲ6-2 JR加賀温泉駅内 TEL 0761-72-6678

一般社団法人 加賀市観光交流機構
〒922-8622 石川県加賀市大聖寺南町二41 加賀市役所 別館4階 TEL 0761-72-0600

公益社団法人石川県観光連盟
〒920-8580 石川県金沢市鞍月1丁目1番地TEL:076-201-8110
〒460-0008 名古屋市中区栄4-16-36 久屋中日ビル3階TEL 052-261-6067

一般社団法人 白山観光連盟
〒920-2121 石川県白山市鶴来本町4丁目 ヌ85 電話: 076-259-5893



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。    

      


ZIPANG-4 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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