ZIPANG-4 TOKIO 2020 能登國一宮 気多大社 年中祭時記「誕生したばかりの我が子のために祷る母の深い愛とは(2)」

はじめに 記事をお届けするに当たり、今夏、関東・東北地域を直撃した、強烈な台風19号と、続く21号の記録的な大雨で、千葉や栃木、福島など5県の34河川で浸水被害や土砂災害により亡くなられた方々を始め、多岐に亘って被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。また、このたび我が国の世界遺産である沖縄のシンボル首里城の正殿等主要部分の全焼被害が続き、国民として深く哀悼の意を捧げつつ…

国指定重要文化財「神門と拝殿」


天皇陛下御即位を記念して、人が入ることを禁じた「入らずの森」の神門を令和元年特別に開門します。開門期間は、令和元年12月1日から12月31日までとなります。

令和元年11月21日午後4時30分頃、笑顔で歓迎にこたえ手を振られる天皇陛下と皇后陛下。
三重県伊勢市宇治山田駅にて



加賀百万石 前田利家とまつが 崇敬した気多大社

加賀藩主・前田家の祖、利家が能登国支配のよりどころとし、保護と統制を加えた能登國一宮・気多大社。利家の「能加越」と表現した言葉にあるよう領内でも重視された能登に在り、最も緑の深い神社として崇敬された。また、利家を自然体で支えた正室のまつは、身内の病気を祈り度々回復祈願を依頼しました。子沢山でも仲の良い夫婦像が偲ばれる「利家とまつ」、生涯二人がこよなく愛したのが気多大社なのです。


気多大社

年中祭時記

気多大社では一年を通じ、様々な年中行事があり、様々な祭典が執り行われています。


大祓式


一年の境目、六月晦日午後六時半に行われる夏越の祓いは、「茅の輪神事」または「茅の輪くぐり神事」ともいわれ、祓具として茅の輪(罪、けがれを祓うためにくぐる輪)が用いられるところに特徴があります。


まず大祓祝詞を奉唱し、次に大麻をとり天下国家を祓った後、続いて茅の輪が設置されたところに宮司以下職員が進み、衣笠をかぶり水無月の夏越の祓いする人は、千歳の命延ぶというなりと唱えながらくぐり、続いて一般参拝者も同じようにしてくぐります。

誕生したばかりの我が子を抱きしめて茅の輪をくぐる…母の深い愛を感じますね・・・


神事後に所役が祓い具(茅の輪、衣笠、大麻)、贖物(木綿)、撫物(人形)などを海に流して行事が終わります。


※茅の輪の準備は六月半ば竹を切ることから始められ、そして直経一丈の輪を作り、それに藁を麻で巻き、その上に紙テープを巻いてさらに五色紙(茅宜に見立てて裁切したもの)を青、赤、黄、白、黒の順に巻き上げます。


※六月下旬に神門、所定の場所に忌竹を立て注連縄をはり、茅の輪を設置します。 ※前日、大麻(祓い具)用に、茅〔ツブイ〕、苧〔カラムシ〕、蓬〔ヨモギ〕を刈り取り、麻で縛り準備します。


心むすび大祭

無料の縁結び祈願、禊体験
プロジェクションマッピング&キャンドルナイト


料金 無料

開催日、受付時間
8月13日14日 午前8時30分〜午後4時30分※但し、多数の場合は受付を午後4:00前に終了いたします。

祭典内容
縁結び祈願 禊体験

特典
8月13日 午後6時30分頃〜午後7時30分頃 プロジェクションマッピング&キャンドルナイト

事前申し込み 不要


ついたち結び 


毎月1日は、ついたち結び 心むすび祭

「みんなの想い」に寄せられた お言葉にお応えして、 心(ハート)と心(ハート)を結ぶ。
「ついたち結び」を開催します。
国指定重要文化財の拝殿で、 無料の縁結び祈願をお受けください。


ついたち結びに来られない方は「心むすび祈願」よりご奉納ください。

大切な人との心と心の結びつき、
二人の末永いしあわせを願います。 あなたの願いを神様にお伝えします。

願いごとは、送ったその日から一週間、 氣多大社の国指定重要文化財の本殿におそなえします。
願いが叶ったら必ず、氣多大社までお礼参りにお越しください。


「心むすび祈願」について詳しいお問い合わせ先

能登國一宮 気多大社 社務所 〒925-0003 石川県羽咋市寺家町ク1-1
Tel : 0767-22-0602 / Fax : 0767-22-5515 / Mail : info@keta.jp


平国祭


3月18日〜3月23日

石川県七尾市の所口町にある気多本宮へ渡御する大規模な神幸祭で、現在は三月十八日から二十三日まで、羽咋・鹿島郡内の二市五町を回ります。
神輿の長い行列が早春の能登路を巡行し、一般には「おいで祭り」と呼ばれています。沿道には人々が集まり、神幸を迎えるのです。


「寒さも気多のおいでまで」といわれ、神が民衆の中においでになり一体となる能登の春祭りとして親しまれています。


注目したいのは、往路の二十一日、中能登町金丸の宿那彦神像石神社に一泊し、翌日同社の少彦名命が神輿に同座して七尾の気多本宮に赴き、一泊して祭典を営んでから帰途につくことです。気多大社の大国主神が少彦名命とともに能登を平定した往時をしのぶ行事だといわれています。


帰社した神輿は四月三日の例大祭まで拝殿に安置され、平国祭がそれまで連続していると伝えます。例大祭には境内で蛇の目の的を神職が弓で射、槍で突き、太刀で刺す行事があり、祭神が邑知潟にすむ毒蛇を退治した状況を模したものだと説かれていますが、古記録によれば、流鏑馬神事が歩射となったものであることが知られています。


昭和六十三年からはその流鏑馬神事が四百五十年ぶりに復活され、古式に従って執り行われました。平国祭は気多大社鎮祭の由来を伝える重儀で、祭祀の性質としては祈年祭に属します。まことに大規模な渡御祭として全国的にも注目されています。


鵜祭


12月16日

十二月十六日未明の神事であります。
これより前、遠く七尾市の鵜浦町で生け捕った一羽の鵜を、同地の鵜捕部三人が鵜籠に入れ、二泊三日の道中をして十四日の夕方ごろ神社に到着し、鵜は餌止めとなります。鵜は生け捕られた瞬間から神となり、鵜様と呼ばれ、道中では民衆が「鵜様を拝まずに新年は迎えられん」と手を合わせます。


十六日午前三時すぎ神社で祭典があり、祝詞奉上、撤饌がすむと、本殿内の灯火だけを残して消灯し、四辺は暗黒となり、 鵜捕部が鵜籠を本殿前方に運び、神職との間に問答がかわされ、やがて、「鵜籠を静かにおろし、籠をとりすて、鵜をその所に放てと宣い給う」とおごそかにいわれると、鵜捕部は鵜籠の鵜を本殿に向かって放つ。鵜は本殿の灯火をしたって昇り、殿内の台にとまると取り押さえられ、海浜に運ばれて放たれます。鵜は闇空に飛びたち、行くえも知れず消え失せるのであります。


鵜祭の由来は明らかでない。神社の所伝によれば、祭神の大国主神が神代の昔、初めて七尾市鵜浦町の鹿渡島に来着したとき、同地の御門主比古神が鵜を捕らえて捧げた故事によるとか、あるいは同地の櫛八玉神が鵜に化して海中の魚を捕って献上した故事にもとづくと説かれています。神秘的な行事ではありますが、気多大社の年中祭祀上から大観すると、新嘗祭(十一月二十三日)中の神事だったのです。


平国祭から例大祭(四月三日)に連なる行事が、祈年祭(二月十七日)の性格を有するのと対比して考えるべきで、なお当夜、鵜の神前への進み具合によって年の吉凶を占う習俗がありました。加賀藩祖の前田利家は、鵜祭の行事を重んじ、天正十三年(一五八五)に鵜捕部へ鵜田二反を寄進しているほどですが、鵜祭の鵜が例年にまさって神前によく進んだことを聞き、「国家之吉事、不可過之候」(能登国にとり、これ以上縁起のよいことはない)と喜んだ書状が大社に保管されています。 この神事を脚色した能「鵜祭」があるが、加賀藩祖前田利家がひいきにしていた金春流でもっぱら演じられたことは注目すべきでありましょう。


例大祭(蛇の目神事)/鎮花祭

4月3日/4日

その昔、気多の御祭神である大国主神が、邑知潟に住む大蛇を退治し、能登の平定に尽くされたという故事にちなみ、歩射により的を射る蛇の目神事が執り行われます。


七五三参り


幼児の年祝いである人生儀礼のひとつ、七五三詣。

五歳と三歳の男の子、七歳と三歳の女の子の今日までの無事発育を感謝し、これからの健やかな成長を祈願するお祝いです。


子供が生まれて三日目を三つ目といい、五日目を五養い(産養い)、そして七日目のお七夜を加えた三夜・五夜・七夜を吉数としてお祝いしてきました。
奇数をおめでたい陽数として尊重する大陸の風習が、日本に伝わり固定化。七五三詣は、それになぞらえたものだといわれます。


そして、幼い命の結実を神様にご報告するという大切な意味が込められています。
気多大社では、お子さまの健やかな成長、幸多かれと願い特別に七五三御幣や風車、千歳飴などもご用意して、お子さまのこれからの長い人生の幸せをご祈祷させていただきます。 (祈願料: 五千円)

   

年中歳時記

一月 元旦祭(一日)門出式(十一日)奥津島社例祭(十一日)

二月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)紀元祭(十一日)祈年祭(十七日)若宮社例祭(二十日)菅原社例祭(二十五日)

三月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)楊田社例祭(三日)平国祭おいでまつり(十七〜二十三日)

四月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)例大祭(三日)鎮花祭(四日)太玉社例祭(四日)

五月 月次祭(一日)御贄祭(一日)ついたち結び(一日)白山社例祭(一日)若宮社月次祭(一日)

六月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)大祓式(三十日)

七月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)

八月 月次祭(一日)心むすび大祭(十三・十四日)

九月 月次祭(一日)御贄祭(一日)ついたち結び(一日)白山社例祭(一日)若宮社月次祭(一日)

十月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)神宮祭(十七日)若宮社例祭(二十日)

十一月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)七五三参り(一〜三十日)新嘗祭(二十三日)
印鑰社例祭(三十日)

十二月 月次祭(一日)ついたち結び(一日)鵜祭(十六日)清殿祭(二十日)
いらずの森氣の葉祭(二十九・三十・三十一日)大祓式(三十一日)奥宮例祭(三十一日)
大多毘社例祭(三十一日)除夜祭(三十一日)


続く・・・



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(敬称略)

能登國一宮 気多大社 〒925-0003 石川県羽咋市寺家町ク1-1 Tel :0767-22-0602



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。

 

ZIPANG-4 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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