はじめに 記事をお届けするに当たり、今夏、関東・東北地域を直撃した、強烈な台風19号と、続く21号の記録的な豪雨で、千葉や栃木、福島など5県の34河川で浸水被害や土砂災害により亡くなられた方々を始め、多岐に亘って被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。また、このたび我が国の世界遺産である沖縄のシンボル首里城の正殿等主要部分の全焼被害が発生。やりきれぬ国民的ショックも癒えぬ中、重ねて2019年12月4日、アフガニスタン東部で長年医療と共に当地に用水路を完成させた国民的英雄、中村哲医師の暗殺事件が続きました。余りにも大き過ぎる一連の悲報に暮れた昨今です。今私達は世界平和の為に何が出来るか…?貴方が遺した後姿から一人ひとりが何かを学び取り、その実践こそが御恩返しに繋がるものと思います。謹んで哀悼の意を捧げつつ。合掌
山中温泉観光名所 ひのき造りの「こおろぎ橋」と紅葉の織りなす物語
かつては行路が極めて危なかったので「行路危=コオロギ」の称が生じたとされる一方、秋の夜更に一興を添えるこおろぎの音に由来とする説もあるようだ。風雅な総ひのき造りのこの橋は、四季を通じた山中温泉の代表的な景勝地にあり、加賀温泉郷の浴客は必見のポイントである。
行く秋を惜しむが如くの通り雨
しっぽり濡れたこおろぎ橋は誰を待つやら 行きつ戻りつ紅傘一つ
ものみな白銀の世界に縛られ凍てつき押し黙る。厳寒の中にあるこおろぎの橋はあまりに厳しくも美しい!
山中の湯に産まれた侭の姿でどっぷりと身を浸す。自ずと我を忘れる暫しの瞑目。溜め込んだ浮世の塵埃が流れる気分こそこの世の極楽!湯上がりに火照る肌をどてらに包み表に出る。
思わず呟く "何だ!これは〜‼"
いきなりのモノクロ白銀世界に戸惑い茫然と佇む。〜四季も人生も生々流転〜其処には輪廻転生の理が語らずして描かれていた。
加賀市指定無形民俗文化財
加賀市山中温泉「山中節」
ハアー忘れしゃんすなー 山中道を 東ゃ松山 西ゃ薬師
ハアー送りましょうか送られましょうか せめて二天の橋までも
ハアー山が高うて山中見えぬ 山中恋し山にくや
ハアー谷にゃ水音峰には嵐 あいの山中湯のにおい
ハアー薬師山から湯座屋を見れば 獅子が髪結うて身をやつす
ハアー薬師山から清水を見れば 獅子が水汲むほどのよさ
ハアー桂清水で手拭きひろた これも山中湯の流れ
ハアー桂地蔵さんにわしゃ恥ずかしい 別れ涙の顔見せた
ハアーお前見染めた去年の五月 五月菖蒲(しょうぶ)の湯の中で
ハアー飛んで行きたやこおろぎの茶屋 恋のかけ橋二人連れ
ハアー谷にゃ水音峰には嵐 あいの山中湯の匂い
ハアー浴衣肩にかけ戸板にもたれ 足でろの字をかくわいな
ハアー山が赤なる木の葉が落ちる やがて船頭衆がござるやら
ハアー笠を忘れて二天の橋で 西が曇れば思い出す
ハアー恋のしがらみかわいやおつる 泣いて別れた二天橋
加賀市について
石川県南西部に位置し、大日山(標高1,368m)に源を発する大聖寺川・動橋川が日本海に注ぎ、森や水など豊かな自然に恵まれた地域です。
冬の日本海
北陸の冬といえば、
どんよりした雲に覆われた灰色の空や景色をイメージされる方が多いのでは・・・
確かに全国的にも雨が降る確率は高く、さっきまで晴れていたのにいきなり豪雨になることも多々あります。また、冬は雷が鳴り響く日も多く、そんな日は日本海の荒波を見ることができます。それは迫力があり自然の脅威さえ感じます。
加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森
13万坪にも及ぶ自然豊かな森に、茅葺の古民家を移築した伝統工芸村。
17の館ではさまざまな伝統工芸が揃っており、各館ではそれぞれの工芸品の製作過程の見学や、友禅染・ろくろ回し・上絵付・金箔貼りなど11の館で50種類以上の伝統工芸の体験ができます。
もちろん出来上がりはお持ち帰り(日数がかかるものについては郵送)できます。
加賀市は、
全国有数の温泉地であり、山代温泉、片山津温泉、山中温泉の加賀温泉郷が有名で、毎年200万人の観光客が訪れます。日本を代表する器である「山中漆器」や「九谷焼」がこの地から誕生し、モノづくりをはじめ、深さと広さをひた向きに追及、挑み続ける加賀の風土が現代に息づいています。
◎人口:66,433人(2019年12月1日)
◎特産・名産品:輸送用機械機器、九谷焼、山中漆器、カニ、甘エビ、ブロッコリー、トマト、坂網鴨、棒茶、日本酒などがあります。
「加賀」のイメージ
時代劇の好きな人たちに「加賀」と問うと、恐らく「百万石」と答えが返ってくるのでは?
それでは、女性群に問えばどうなりますか〜?多分、一に「兼六園」、二に「友禅」、三に「温泉郷」それとも「加賀料理」でしょうか・・・では、読者の皆さんにおかれては如何ですかな?
はぁ~「そんなには違わない…」。そうでしょう。そうでしょう!~やはりそうだと思いました(独断と偏見による)・・・そこで、本号では本題に入る前に「加賀の見どころ」シリーズ第一話として石川県加賀市「加賀温泉郷」をご紹介いたしましょう。
えぇ~っこれが本題では無かったのですか・・・? はい。あの〜もう少しだけお付き合いください。
男子憧れの「加賀温泉郷」!貸し切りバスで乗り入れた(当時はこんな表現がピッタリでした。)大広間では飲めや歌えの大宴会。次にほろ酔い心地の定番二次会では夫々散らばり娯楽ホールでのビリヤードやスリッパ卓球、ミラーボールがキラキラ回るクラブでのダンスですか…
あっ そうそうこの特有の二次会界隈共通廊下でのお馴染み風景を追加せねば…
肌けた浴衣を申し訳に腰紐で結び男湯へ向かうらしい。千鳥足の手拭いを肩に引っ掛けた定年間近の上司はおっちゃん組(又は失礼にも窓際族とか呼ばれたモンだった)。
すれ違いざまに…"おっ!元気だな〜兄ちゃん飲み過ぎんなよ〜"とか野次られ頭を掻いた小生。(苦笑)
〜あの方々こそ、先頭に立って日本の高度成長を支えた先輩達でした〜最敬礼‼
こんな団塊の世代の風物詩に昨日のごとく懐かしく感じられる方もおられるのでは・・・
時代に則り、「和洋折衷」に非ずして今や「古今折衷」?? 現在の加賀温泉郷はいま如何に・・・?
ではでは、ご案内いたします。
加賀市の見どころ
加賀温泉郷
霊峰をあおぎ、天へと啓ける道
霊峰白山 山頂と白山神社 奧宮
金沢とは距離を保ちながらも、加賀百万石の文化を匂わせる美意識が花開いた地。
加賀市は、大聖寺藩の置かれた〈大聖寺〉、加賀温泉郷の〈山代〉〈山中〉〈片山津〉の三温泉、日本海と接する〈橋立〉、旧北陸道に面した〈動橋〉の六つの地域から成ります。
三つの温泉地が全く異なる顔を持つように、これらの六地域にもそれぞれにいわれを秘めた歴史と個性豊かな暮らしがあります。
しかし晴れた日、どの空にも姿を現すのが、畏敬の念を感じずにはいられないほど神々しい白山。そう、加賀の母体は、白山とも言えます。
そんな地は、山岳家にして文学者の深田久弥や、雪の科学者である中谷宇吉郎らを生み出し、芭蕉や魯山人など数々の歴史上の人物を呼び寄せました。
霊峰 白山 御前峰と大汝峰後方に剣ヶ峰
霊峰が生み出す四季と大地には、旅人を惹きつけてやまない不思議な魅力が潜んでいるのです。
九谷焼と旦那衆の文化が香る
山代温泉
明治時代の総湯(温泉の共同浴場)を復元した「古総湯」が山代温泉の湯の曲輪に誕生しました。
こけら葺きの屋根と二階の窓が印象的な外観、内装には当時、最先端だったステンドグラスが湯船に鮮やかな光をおとし、壁は拭き漆、タイルにはこれまた当時のままの絵柄を忠実に再現した九谷焼がほどこされています。
入浴方法も当時のままを体験していただくため、浴室にはカラン・シャワーなどの設備はなく、かけ湯をして湯船につかります。
お湯は源泉かけ流し。
山代温泉総湯との共通入浴券もあります。
山代温泉
戦国武将である明智光秀が傷を癒しに湯治に訪れたという山代は、遠い昔から全国に名を馳せる温泉地でした。
そんな名湯には、与謝野鉄幹や与謝野晶子、泉鏡花、吉井勇など文人墨客も好んで訪れています。
中でも北大路魯山人と山代の関わりにはたいへん深いものがありました。
魯山人は、書家、美食家、陶芸家、料理人など多くの肩書きを持つ昭和の文化人。
その才能開花の一助を果たしたのが実は山代温泉街の旦那衆でもありました。魯山人は旅館の離れに住まいながら、看板を彫り、舌を肥やし、九谷焼の名工・須田靑華から陶芸の手ほどきを受けたのです。
現在離れは「魯山人寓居跡いろは草庵」として公開されており、苔むした中庭を望む板の間でしばし静寂に浸れば、山代の滋味がきっと実感できるでしょう。このように文化的土壌が豊かなのは九谷焼きのふるさとでもあるから。
山代は豪商・豊田伝右衛門が古九谷と並ぶ名品を生み出した吉田屋(豊田家の屋号)窯が残る地。「九谷焼窯跡展示館」では巨大窯跡の見学、絵付けやろくろ体験もできます。
また温泉街には、総湯周辺の「湯の曲輪(がわ)」や紅殻格子の風情溢れる「はづちを楽堂」、五十音図の創始者・明覚上人にちなむ「あいうえおの小径」が設けられた薬王院温泉寺など見どころもたくさん。
ぶらりとそぞろ歩きが楽しめます。
魯山人寓居跡 いろは草庵
若き魯山人の息づかいを感じる…
魯山人寓居跡 いろは草庵
金沢の文人・細野燕台の食客となった魯山人は、大正4年秋から翌年春までの約半年間、山代温泉に滞在し、菁華窯などの刻字看板を彫っていました。
その寓居を当時そのままに公開しているのが、「いろは草庵」であります。仕事場や書斎、囲炉裏の間が見学できるほか、土蔵を改装した展示室では作品も展示しています。
山代温泉の旦那衆は、当時まだ無名であった魯山人の才能を認め見出したのです。
この山代温泉で魯山人は燕台の煎茶仲間でもある初代・須田菁華から陶芸の手ほどきを受けて以来、刻字看板制作の傍ら菁華窯に通い作陶に力を注ぎました。
山代は、魯山人の才能を開花させた地ともいえるのです。
後年この別荘をたびたび訪れた魯山人は、旦那衆と書画、骨董について語り合い、旬の食材を用いた料理を味わい、美食談義に花を咲かせたという。
晩年には、「私ハ先代菁華に教へられた」(昭和30年・金澤美術倶楽部の講演の演題)と述べています。亡くなる4年前のことでした。
故郷をもたない魯山人にとって山代の地は、心許せる居心地のよい場所であったにちがいない。
芭蕉も魅せられた渓谷のいで湯
山中温泉
山中や 菊はたおらぬ 湯の匂い・・・松尾 芭蕉(奥の細道 山中温泉にて)
山中温泉は、1300年の歴史を誇る温泉地です。
「奥の細道」の途上訪れた芭蕉もいたく気に入って、「山中や菊はたおらぬ湯の匂い」(この湯につかるだけで長生きできる)と詠んでいます。温泉は、さらりとした湯で、地元の方々が利用しているため、飾らない人情に触れることもあります。
総湯は、菊の湯と呼ばれ男湯と女湯が別棟になっており、隣接して建っています。
九谷磁器窯跡
九谷磁器窯跡は山中温泉より大聖寺川に沿って約10kmさかのぼったところの山麓にあり、車で約20分のところにあります。
昭和45~46年の2ヶ年にわたって大々的な発掘調査が行なわれ、九谷窯跡の全容がほぼ明らかになりました。
九谷焼は江戸時代のはじめ、加賀国江沼郡九谷村(現在の山中温泉九谷)において初めて焼成されたもので、その名前を地名からとって「九谷焼」 と称するようになりました。
特に「古九谷」は有田、姫谷とともに近世初期の 三大色絵磁器の一つとしてその大胆な図柄、流麗な筆致、深味のある色調でひろく海外にまで知られています。(国指定史跡)
鶴仙渓川床
山中温泉名所の人気スポット!
あやとりはしの袂にある鶴仙渓(かくせんけい)川床では、山中温泉出身の和の鉄人、道場六三郎レシピによる「冷製抹茶しるこ」「川床ロール」に舌鼓をうちながら、渓谷の深い緑、清らかな水の流れのなか、風雅なひとときをお楽しみいただけます。
また、食べ物やお飲み物の持ち込みも可能(アルコール類は除く)で、参加旅館や町のお店でご予約・テイクアウトしたお弁当(川床弁当)をお召し上がりいただくこともできます。
山中温泉と松尾芭蕉
『奥の細道』にも登場する山中温泉。芭蕉はよほど気に入ったのか八泊九日という異例の長逗留を山中で果たしました。(元禄2年7月27日~8月5日)
芭蕉をこれほどまでに惹きつけたこの地の魅力は、「山中や 菊はたおらぬ 湯のにほい」と詠わしめたように、薬草(菊)を必要としないほど病や疲れに効く湯であったのでしょうか、それとも、芭蕉が手をたたいて喜んだという鶴仙渓の絶景だったのでしょうか。
川面に張り出す梢や点在する奇岩、緑陰を映す水面、個性的な橋々…。
大聖寺川が織りなす渓谷美は、こおろぎ橋から黒谷橋へと続く一キロにわたる遊歩道で満喫することができます。
いっぽう、温泉街を貫く「ゆげ街道」や総湯界隈もぜひ歩きたい道。
伝統工芸品を扱う土産物屋やギャラリー、造り酒屋や和菓子の老舗など、ふらりと立ち寄りたくなる店が点在しています。
山中の伝統工芸といえば、木地師の精緻な技が生きる山中漆器。
木目の美しさや温もりを大切にする山中漆器は世界の人から愛され、生産額でも一位を誇ります。
山中温泉街を抜け奥へ約10kmの山懐、緑深い旧九谷村に「九谷焼窯跡」があります。
ここが九谷焼発祥の地。さらにその奥には「県民の森」が広がり、四季折々多くの人が森林浴に訪れています。
片山津温泉
片山津温泉 足の湯 えんがわ
片山津温泉の足湯といえば、温泉街の中心部にある砂走(すなはせ)公園にある「えんがわ」。ウッドデッキとあずまやのある足湯からは、柴山潟をイメージした大小2つの池と芝生を望めます。片山津温泉の源泉は塩分を多く含む塩化物泉で、保温効果がとても高く冷え症や関節痛に効果的です。
その源泉100%の足湯で旅の疲れ、足の疲れを癒してみませんか。すぐ横のマッサージ会館で「ミニマッサージ」もお勧めです。
片山津温泉
実は、片山津温泉街の開業は明治期に入ってから。
温泉の発見は大聖寺藩第二代藩主・前田利明の時代にさかのぼりますが、
源泉の噴出口が柴山潟の湖底だったために開発にはたいへんな技術と歳月を要しました。
明治九年、掘削や埋め立てなどの困難を乗り越えて二軒の宿が開業した時には、人々を無料でもてなし、村をあげて喜びに浸ったといいます。
そんな歴史を偲んで潟の中ほどには、温泉伝説の弁天様と竜神様の祀られた「浮御堂」が建立されています。
また浮御堂へと続く湯の元公園からは屋形船が就航。
夏ならば納涼花火大会を湖上から観賞したり、船に乗って湯巡りができるなど、風流な舟遊びも行っています。
湖岸に林立する旅館群の一画に建っているのは「中谷宇吉郎 雪の科学館」。
片山津は、「雪は天から送られた手紙である」という名言を残した科学者・中谷宇吉郎のふるさとです。
館内ではスタッフが雪の結晶を作る実験を行っていたり、興味深い仕掛けがいっぱい。
一面ガラス張りのティールームからは、潟越しにゆったりと裾野を広げる白山を望むこともでき、お茶をいただきながらのんびりと過ごしたい空間です。
天に向けてぽっかりと開放されたような片山津温泉。
柴山潟に臨む温泉は、とびきり雄大なロケーションに恵まれた温泉地でもあるのです。
片山津温泉 総湯(旧 片山津温泉 街湯)
谷口吉生氏の設計の片山津温泉 総湯(旧 片山津温泉 街湯)
平成24年4月21日、片山津温泉に新しい総湯がオープンしました。
世界的建築家 谷口吉生氏※の設計で、外観はそのほとんどがガラス張り。柴山潟、空、森など周辺の自然に溶 け込み、建物からは雄大な白山連峰を背景とした美しい柴山潟の眺望が楽しめます。
窓から水平線のように広がる柴山潟の湖面と浴槽が一体化し、さながら柴山潟に浸かっているような感覚を覚える解放感漂う「潟の湯」と、緑広がる優しい森の景色に安らぎを感じることのできる癒しの空間「森の湯」の2つの浴室があり、定期的に男女を入れ替えてご利用いただきます。
2階の「まちカフェ」では、地元食材を使った旬の料理やデザートが楽しめ、屋外テラスからは柴山潟や温泉街が一望できます。
また、1階の売店では、温泉たまご(湯の花たまご)を販売しております。
(バラ70円、6個入り 430円、10個入り 750円、15個入り 1,150円)
味は片山津温泉の湯同様、濃い塩分が決め手になった非常に味わい深い美味しいたまごです。
入場料
大人(12歳以上)440円 中人(6歳以上12歳未満)130円 小人(3歳以上6歳未満)50円 3歳未満無料
※平成26年8月より、毎月26日の『風呂の日』は小人(3歳以上6歳未満)の入浴料金が無料。
片山津温泉 総湯(旧 片山津温泉 街湯)
住所 石川県加賀市片山津温泉乙65-2
お問い合わせ 電話番号 0761-74-0550
※谷口 吉生 氏 (谷口建築設計研究所)
1937年生まれ。建築家。ハーバード大学で建築を学び、丹下健三氏のもとで経験を積む。主な作品に「東京都葛西臨海水族園」「東京国立博物館法隆寺宝物館」「ニューヨーク近代美術館」「京都国立博物館平成知新館」銀座エリア最大級の複合商業施設として誕生した「GINZA SIX」など。
「GINZA SIX」
ファサードの「ひさし」と「のれん」をイメージしたデザインは、どちらも人々を迎えるのにふさわしい、伝統的な日本の形式です。まさに、古今折衷!
加賀市の位置
このまま編集作業を進めると本題の掲載が出来なくなる恐れがありますので、
誠に残念ですがあと3地区
芸術を生み出した城下町「大聖寺」
北前船主の心意気を留める「橋立」
宿場町の面影が漂う町「動橋」
につきましては、次の機会とさせていただきます。
石川県加賀市とGovTech企業のblockhiveが、電子国家・エストニアの技術を活用した次世代電子行政の実現に向けて連携合意
連携協定締結式の様子
石川県加賀市(市長・宮元陸 以下加賀市)と、エストニアと日本を拠点に活動するGovTech企業の株式会社blockhive(CEO 日下光 以下blockhive)は、加賀市における行政サービスのデジタル化に向けた協定を締結し、エストニアで既に実用化されているデジタルID並びにブロックチェーン技術を活用した「行政サービスのデジタル化推進」に向けて協業することに合意しました。
加賀市とエストニアで共通する課題
石川県加賀市は、少子化や転出超過による人口減少の傾向が続いています。2014年5月に実施された調査の中では「消滅可能性都市」に指定されており、2019年4月時点の人口は66,869人、前年比-1.04%となりました。また、人口密度は220人/㎢と低く(日本平均:340人/㎢ 2015年国勢調査)、少ない担い手で全市域に行き届く行政サービスを提供していくことが今後の課題となっています。
同じような状況下にあるのが、バルト三国の北端に位置するエストニアです。同国では、1991年の独立直後から緩やかな人口減少が続き、九州ほどの国土に沖縄県とほぼ同等の人口を抱えているという人口密度の低さ、更には冬季の暗くて寒い気候という課題を抱えていました。これらの課題を解決したのが、行政サービスのデジタル化、そしてその鍵となったのが「デジタルIDカード」です。
国民一人ひとりに振り分けられるユニークな番号が記載された「デジタルIDカード」は、物理的な身分証として機能に加えて、ICチップを通してデジタル上の身分証として活用することが可能です。そのため、エストニアでは従来本人確認のために役所への訪問が必要だった行政サービスを、オンラインで提供することが可能となり、これまでに99%の行政手続きをデジタル化しています。
加賀市がデジタル化を推進する中で気づいた“カギ”
これまでも加賀市では、行政サービスが煩雑になっていく中で、利便性の高い行政サービスの提供を目指してきました。2018年にブロックチェーン都市宣言を行い、またRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入して市役所業務の一部を自動化するなど、行政サービスのデジタル化を推進しています。
他方、日本においてはマイナンバーカードというデジタルIDカードがあるにも関わらず、2019年11月時点の普及率は14.3%(加賀市:11.4%)と低く、実生活で利活用できるシーンは限られているのが現状です。
これらの取り組みを経験する中で、エストニアと加賀市では文化や規模感、思想の土台は違えど、電子上の本人確認を可能にするデジタルIDこそが、行政サービスをデジタル化するための“カギ”であるとの結論に至りました。そして、エストニアに拠点を構え、既にデジタルID領域での実績を持つGovTech (Government Technology:政府や行政が抱える課題に対して、テクノロジーによって解決を目指すITサービス)領域に強みを持つ企業・blockhiveとの提携に合意。
従前から行政サービスのデジタル化、そしてブロックチェーン領域で前例の無い取り組みを続けてきた加賀市と、2017年からエストニアでデジタルID関連サービスを開発・提供し、同国のe-Residency(電子国民プログラム)チームとも連携しているblockhiveが、手を取り合う形となりました。
現在、加賀市が(株)スマートバリューと連携して進めている電子行政の取り組みに、今回連携することとしたblockhiveの持つ技術を活かすことで、これまでの取組を加速させていきます。
エストニア訪問時の様子
デジタル身分証を活用して行政サービスをデジタル化
プロジェクトの推進にあたっては、デジタルIDカードであるマイナンバーカードに加え、blockhiveが開発・提供するデジタルIDアプリを連携することで、加賀市における行政手続きのデジタル化を目指します。
デジタルIDアプリとは、政府が発行した公的身分証(デジタルIDカード)であるマイナンバーカードを、初回登録時に接続・認証することで、公的身分証と同等の本人性を担保できる、スマートフォン上のデジタル身分証です。
現在の加賀市においては、依然としてほとんどの行政手続きを市役所において行う必要がありますが、行政サービスを自宅や職場から行えるようにすることは、市民の生活を豊かにする一つの手段になると考えています。
エストニアe-IDカード
デジタルIDによる行政サービスの変化(例)
プロジェクト初期の戦略策定段階においては、加賀市特有の課題を洗い出した上で、プロジェクトを推進します。加賀市においては、宮元市長以下のデジタル化推進にむけたプロジェクトチームを組成すると共に、エストニア政府機関・e-Residencyチームのアドバイザーを務めるblockhiveのCEO 日下光が、加賀市のデジタルアドバイザーとしてデジタル化の戦略から実行までをワンストップで実現することを内部から支えます。
プロジェクトの開始は2020年1月を予定しており、実行段階に際しては、blockhiveのエストニアオフィスからチームを派遣し、同社の知見を直接共有することで、より円滑なデジタル化を目指す方針です。
プロジェクトを通して、行政サービスのデジタル化を通して市民の利便性の向上を図るとともに、デジタルIDが日本の地方自治体の課題解決手段となることを、日本国内で先駆けて実証します。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使
協力(順不同・敬称略)
一般社団法人
加賀市観光交流機構
〒922-8622 石川県加賀市大聖寺南町二41 加賀市役所別館4階 TEL 0761-72-0600
公益社団法人石川県観光連盟
〒920-8580 石川県金沢市鞍月1丁目1番地 TEL:076-201-8110
GINZA SIX 〒104-0061 東京都中央区銀座 6 丁目 10-1 TEL 03-6891-3390
加賀市役所 〒922-8622 石川県加賀市大聖寺南町41番地 電話: 0761-72-1111
環境省〒100-8975東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館 TEL 03-3581-3351
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
0コメント